DEMO実証調査事例

顔でGo!「スマホいらずのやさしい未来、島の交通を顔でつなぐ」プロジェクト

粟島 (新潟県岩船郡粟島浦村)

概要

島の課題

  • 粟島浦村では、地域交通・観光サービスの持続的な運営に以下の課題がある
    ・事業者においては、利用者の本人確認や料金判断、現金の取扱いなどの業務が人手に依存しており、運営負担が大きい
    ・利用者側では、割引適用の際の身分証提示等が必要であり、負担となっている
    ・行政側でも、補助対象確認や事後精算等の事務処理が増大している

位置図

調査体制

取組概要

  • 顔認証を共通ID基盤として導入し、粟島汽船・コミュニティバス・乗合タクシー・村営施設(おと姫の湯)で本人確認・決済・補助判定を一体化
  • スマホやICカードが不要な「顔パス」により、高齢者・子どもでも容易に利用できる非接触型サービスを実現
  • 乗船名簿記入や現金処理を削減し、行政・事業者の業務効率化と制度運用の自動化を検証

目指す姿・期待する効果

目指す島の姿:「誰一人取り残さない」離島社会の実現

・デジタル技術をすべての人に開かれたものとし、年齢・障がい・居住環境・デジタル機器の所持 状況にかかわらず、誰もが安心して利用できる社会インフラの構築
・デジタルディバイド(情報格差)を乗り越え、真にユニバーサルなサービスの提供

① ICTを活用したユニバーサルサービスの提供
・スマホやICカードが不要な「顔パス」による、全住民対応の地域インフラ
・タブレット等の汎用端末による低コスト・柔軟な管理
・交通・村営施設での本人確認・決済・補助判定の自動化

② 関係人口の可視化と関係深化
・観光客・2拠点居住者・工事業者などを「島パートナー」として顔認証IDで登録
・来島履歴等を活用した優待提供や招待通知
・”顔を覚えてもらえる”体験を通じた地域とのつながりの深化

③ 行政・事業者の業務効率化と透明性の向上
・顔認証とAPI連携により、割引・補助の適用判定を自動化
・紙の乗船名簿記入・現金処理・個別会の手間を削減

④ 全国の小規模地域への水平展開を見据えた標準モデルの構築
・「顔認証共通ID基盤モデル」を確立(API、端末構成、制度設計をパッケージ化)

主な実証内容

実証内容・検証項目

(1)顔認証技術の活用による利便性等の向上
(2)顔認証技術の活用による関係人口の創出

成果

  • 人口の約33%が顔認証IDに登録し、小規模離島でも住民に受け入れられることを確認
  • 顔認証による交通・施設利用および地域内決済が成立し、利用モデルの有効性を確認
  • 認証トラブルは月平均0.3件と少なく、離島環境でも安定して運用可能であることを確認
  • 顔認証による本人確認・決済の自動化により、事業者の業務効率化の可能性を確認
  • 利用履歴・決済データの一元管理により、補助制度管理等の把握の効率化につながる基盤構築
  • 顔認証による地域サービスモデルが小規模離島でも実装可能で、他地域への展開可能性を確認

課題

  • 登録者は増加したものの利用機会は限定的であり、日常的な利用シーンの拡大が課題
  • 利用促進のため、チャージ方法や利用手順のさらなる周知が必要
  • 事業者の業務効率化を実感できるよう、既存業務との運用フロー整理や運用方法の改善が必要
  • 本格導入に向けて、システム運用費や端末維持費など継続的な運用体制の確保が必要